研究グループの概略
今をさかのぼること40年の1970年代に、「顔の骨はなぜ折れるのか」を解明するべく、藤野豊美先生(慶應義塾大学名誉教授)らは理工学を応用した外傷発生メカニズムの数理的解明を試み、新しい研究概念である医学―工学の連携研究を提唱されました。
最初はごく少人数でスタートした研究グループも、その後約40年間にわたりシミュレーション・情報転送・工学解析などの領域にも研究を展開し、国内における当該領域のトップレベルへと発展を遂げました。
また当初は慶應大学の学内研究班的な色彩を有しておりましたが、研究の中核的存在であった永竿智久が2014年に香川大学に転籍後は、香川大学形成外科を中心として研究を展開しております。
現在においては、大学はおろか国境の枠組みを超えた広がりを見せ、近畿大学・大分大学・広島大学・長野県立こども病院・上海交通大学・広州第一軍医大学 などの施設と幅広く共同研究を展開し、全く学閥に捕らわれない開かれた研究室となっております。
本研究室で行った研究により学位(博士号)を取得した先生は多数おられます。形成外科学会で最高の権威を誇る米国形成外科学会誌にもわれわれのグループより発表された論文は10本以上にのぼり、本邦の形成外科研究グループのなかでも有数の実績を誇っております。